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ミネラルウォーターの基準

ひとくちにミネラルウォーターといっても、じつはもうすこしこまかい基準があります。日本では採水した方法や、殺菌方法などによって4つに分類されています。

  • ボトルドウォーター
    • 源泉はミネラルウォーターやナチュラルウォーターと同じの他、蒸留水、純水、水道水も含まれる。
    • 処理方法としてはろ過、沈殿、加熱殺菌以外にも原料の成分を大きく変える処理を施したもの。
    • 酸素注入や、炭酸のばっ気、ミネラル成分を加えた場合もこれにあたります。
    • ちなみに夏になると人気の高くなる「フレーバーウォーター」は「清涼飲料水」であることが多いのです。「水」といってもらえるハードルはなかなか厳しい?!
  • ミネラルウォーター
    • 源泉は特定の水源から採水された地下水で、ミネラル分が含まれるものです。
    • 処理方法はろ過、沈殿、加熱殺菌以外に源水の混合、ミネラル分の調整、ばっ気(空気をとけ込ませること)までが認められています。
    • こちらも前出と同じようですが源泉はいわゆる天然の水に限る、ということですね。
  • ナチュラルウォーター
    • 特定の水源から採水された地下水で、ミネラル分を含むものをナチュラルミネラルウォーター、含まないものをミネラルウォーターといいます。
    • 処理方法はろ過、沈殿、加熱殺菌以外認められていません。
    • 採水と殺菌方法に関しては一番ハードルが高いようですが、ミネラル分がはいってなくても”ミネラルウォーター”!?となります。

こう見ると、「ボトルドウォーター」はなんだかあまり良くないもののようですが、単に良い・悪いでなく、ほしいシチュエーションによって選ぶひとつの目安として覚えておくといいと思います。

ミネラルウォーターに高濃度の酸素を注入した「酸素水」は頭がスッキリする、肌の調子がいい、などの口コミで人気がでましたが、これも外国産ですと「ボトルドウォーター」になりますし、フレーバータイプも人気があります。ミネラル分もあり、なるべくナチュラルなものが欲しいときは「ナチュラルミネラルウォーター」とか、選ぶときの参考にしてみてください。

さて、日本よりもミネラルウォーター先進国のヨーロッパの基準はどうでしょうか。
日本でのミネラルウォーター消費量はここ数年、飛躍的に伸びています。といっても、EU諸国の20分の1。一人あたりの年間消費量100リットル!!驚くべき違いです。

人々がボトリングされたミネラルウォーターを飲料として飲む習慣も歴史が古く、中世の時代にはすでに皇帝だけが飲むことができる特別な水、や薬局でしか買えない効能効果をうたった水、があったようです。薬のように水を買う、なんて、なんだか日本の湯治のような感覚だったのでしょうか。

そんなEU諸国ではミネラルウォーターの基準も日本のものよりかなり厳しい基準となっており、また独自性があります。EUのミネラルウォーター基準もみてみましょう。

  • プロセスドウォーター
    • ミネラルウォーターに熱処理やろ過など人の手を加えたもの。
  • スプリングウォーター
    • 特定水源より採水された地下水でミネラル成分を含むもの。
    • 泉より直接採水され、ボトリングされます。
  • ナチュラルミネラルウォーター
    • 特定水源より採水された地下水で、健康に有益なミネラル成分を含み、またそのバランスがよいもの。
    • 泉より直接採水され、ボトリングされます。
    • さらに殺菌処理をしないことや、水質汚染をふせぐために採水地の環境保全を第一に管理していることなどが公的機関によって審査され、承認を受けること、となっています。

(これらすべてを総称してボトルドウォーターといいます。)

どうですか?なんとなく想像しやすくてわかりやすいですね。

それにしても、採水地の環境保全に取り組むことや、それを認証する機関があることは当然ですがかなり厳しい基準といえると思います。
外国産ミネラルウォーターの各社資料ではよく「周囲20キロを保護区と規定しています」とか「東京都に匹敵するほどの広大な国立公園を源泉としています」などといった謳われ方をするのですが、それも納得です。
広い保護区で建造物をつくらず、人の立ち入りを制限し、環境保全につとめるとはちょっと日本では想像しにくいですよね。
なによりそんな広大な自然はなかなか確保できませんが。

さらに大きな違いは「殺菌」についての考え方の違いです。
原則として、とにかく殺菌しないとミネラルウォーターとして認められない日本と、とにかく手をいれない、そのまま、そのままが良しとされるEUの基準とはまるで真逆のようです。

「除菌」や「抗菌」といったフレーズに慣れている私たちにとって、「非殺菌」は一瞬「生水?大丈夫??」と思ってしまいそうですが、そのために広大な自然保護区を設け、日々の厳しい品質検査のもとにミネラルウォーターを守りつくっています。

「殺菌されている=安全であること」を重要視する日本と、「天然なままであること=からだに良い水」を重要視するEU諸国。こんなところにもお国柄があらわれるといえそうですね。採水地の自然保護といい、古来より飲み水が貴重であったEU諸国の人々のミネラルウォーターに対する思いは、そもそも飲用としての水資源に恵まれていた私たちとはくらべものにならないほど深く、熱いのでしょう。

それでは「殺菌」はどのようにしておこなわれているのでしょうか。それも知っておきたいところです。
殺菌方法としては「加熱殺菌」「オゾン殺菌」「紫外線殺菌」などが代表的な方法です。ちなみに東京都の水道水も「オゾン殺菌」されています。(一部の地域では導入予定です。)

殺菌することが良いか、悪いかは一概にはいえないと思います。
せっかく豊富なミネラル成分を含む水が、殺菌処理によってそのバランスを崩したり、減らしたりしてしまうことが良くない、という観点であれば非殺菌のほうが良い、ということになり、EU諸国のガイドラインはこれが基となっています。
しかし、ミネラルウォーターは比較的長期にわたって保存される可能性が高い、という観点から見れば、品質の変化や劣化の可能性を考慮して、殺菌されていたほうが、安心・安全に飲むことができる、といえるでしょう。

いずれにしても飲み水としては一級品ばかりです。それぞれにこだわりのある違いを楽しみつつ、お好みの1本をチョイスしてください。